どんなに立派な建物も、足元が沈めば傾きます。基礎の種類と、管理の現場で気づくべき不同沈下のサインを押さえましょう。
建物の荷重を地盤に伝えるのが基礎。
大きく直接基礎と杭基礎に分かれるわ。
浅いところで支えるか、深いところまで届かせるか、じゃん?
いい感覚ね。
浅い地層で支えるのが直接基礎。
代表がべた基礎と布基礎よ。
ふたつのちがいは何なのぉ?
べた基礎は、底板全体を鉄筋コンクリートのスラブにして荷重を面として地盤に伝えるの。布基礎は、壁の下に沿った連続した逆T字形のフーチングで、線として伝えるわ。
つまり、べた基礎は面で受け、布基礎は線で受ける、という理解で合っていますか?
そのとおり。
べた基礎は底板が地面を覆うから、防湿の面でも有利ね。
では、浅い地層が軟らかくて支えられないときは?
深い支持層まで杭を届かせる、杭基礎ですね。
ええ。
硬い支持層まで到達させ先端で支えるのが支持杭、杭の周面と土との摩擦力で支えるのが摩擦杭よ。
摩擦だけで建物が立つの? マジで!?
杭は細くても長いから、周りの表面積は意外に大きいの。
さて、事前の地盤調査を誤ると怖いのが不同沈下よ。
ボーリング調査と標準貫入試験でN値を測る方法などがあるわ。
むむむ…同じじゃない沈み方、ってこと?
そう。
建物が場所によって不揃いに沈む現象よ。
盛土と切土にまたがる敷地などで起こりやすいの。
うぅ…どうやって気づけばいいの?
建具の建て付けが悪くなって、扉や窓が閉まりにくくなる。
床が傾く。
壁や基礎にひび割れが出る。
入居者からの「ドアが閉まらない」という一言が、最初のサインになることもあるのよ。
……聞き流してはいけない声ですね。
確認クイズ
基礎および地盤に関する記述として、最も適切なものはどれか。
- べた基礎とは、壁体に沿って連続したフーチングにより建物を支える基礎をいう。
- 摩擦杭とは、杭の先端を硬い支持層に到達させ、先端支持力によって建物を支える杭をいう。
- 不同沈下が生じると、建具の建て付け不良や、壁・基礎のひび割れなどの症状が現れることがある。
- 杭基礎は、直接基礎の一種である。
こたえを見る
正解: 3. 不同沈下が生じると、建具の建て付け不良や、壁・基礎のひび割れなどの症状が現れることがある。
不同沈下は建物が不揃いに沈下する現象で、扉や窓が閉まりにくくなる建具の建て付け不良、床の傾き、壁や基礎のひび割れといった症状として現れます。選択肢1は布基礎の説明で、べた基礎は底板全体のスラブで荷重を面として地盤に伝えます。選択肢2は支持杭の説明で、摩擦杭は杭の周面と土との摩擦力によって支えます。選択肢4も誤りで、基礎は直接基礎と杭基礎に大別されます。