地震国の賃貸管理では、耐震は避けて通れません。日付の意味と、三つの構造の違いを正確に区別しましょう。
今日は落とせない日付から。新耐震基準は、1981年(昭和56年)6月1日以降に建築確認を受けた建物に適用されるわ。
先生、質問があります。
基準になるのは「完成した日」ではなく、「建築確認を受けた日」なのですね。
そこが最重要よ。
竣工日ではなく、建築確認の日。
試験では、そこを入れ替えた誤りの選択肢が本当によく出るの。
ちょっと待って。
じゃあ1981年より前の建物は、危ないってこと?
一律に危ないとは言えないわ。
ただ、想定している地震の大きさが違うの。
旧耐震は中規模の地震で倒壊しないことが主眼だった。
新耐震は、中規模の地震ではほとんど損傷せず、さらに大規模の地震でも倒壊・崩壊しないことを目標にしているのよ。
……壊れないんじゃなくて、倒れない。
人が逃げられるように、なんだね。
……ええ。
最優先は人命。
よく言葉にしてくれたわ。
既存の建物については、耐震診断と耐震改修の話につながりますね。
耐震改修促進法が、既存建築物の耐震診断や耐震改修の努力義務などを定めているわ。
改修って、具体的にどうするの?
考え方は三つ。耐震構造は、壁や柱を補強して建物自体を強くする。制震構造は、ダンパーなどの装置で揺れのエネルギーを吸収する。免震構造は、積層ゴムなどを基礎と建物の間に入れて、地盤の揺れを建物に伝えにくくするのよ。
えへへ、耐えるか、吸うか、切り離すか。
免震は「絶縁」というイメージですね。
地面と建物を、いったん縁を切る。
免震だと、地面が激しく揺れても建物はゆっくり動くのか。
……そっか、中の家具も倒れにくいんだ。
いいところに目が向いたわね。
建物が壊れなくても、家具の転倒で人は傷つくもの。
……それ、大事な話だね。
妹にもちゃんと伝えたいな。
確認クイズ
耐震に関する記述として、最も適切なものはどれか。
- 新耐震基準は、1981年(昭和56年)6月1日以降に工事が完了した建物に適用される。
- 免震構造とは、ダンパー等の装置により地震の揺れのエネルギーを吸収する構造をいう。
- 制震(制振)構造とは、積層ゴム等を用いて建物を地盤から絶縁する構造をいう。
- 新耐震基準は、1981年(昭和56年)6月1日以降に建築確認を受けた建物に適用される。
こたえを見る
正解: 4. 新耐震基準は、1981年(昭和56年)6月1日以降に建築確認を受けた建物に適用される。
新耐震基準は、1981年(昭和56年)6月1日以降に建築確認を受けた建物に適用されます。選択肢1は「工事が完了した(竣工した)建物」としている点が誤りで、基準となるのは竣工日ではなく建築確認の日です。選択肢2は制震(制振)構造の説明、選択肢3は免震構造の説明で、両者が入れ替わっています。