サブリース方式の仕組み — マスターリース契約と転貸借契約の二段構造

サブリース方式は、オーナーとサブリース業者の契約(マスターリース契約)と、業者と入居者の契約(転貸借契約)が縦に重なった二段構造です。この形を描ければ、規制の対象も自然に見えてきます。

編集・検証: 賃貸不動産経営管理士スタディ編集部 公式情報: 一般社団法人 賃貸不動産経営管理士協議会 制作・検証方針

第3章の入口は「誰と誰が、どんな契約を結んでいるのか」の整理です。ここを図で描けるかどうかが、この章のすべてを決めます。

香月 リサ 先生(笑顔) 香月 リサ 先生

今日からサブリース方式に入ります。
まず登場人物を3人にしぼるわね。
オーナー、サブリース業者、入居者。
この3人が縦に並びます。

戸倉 ジャスミン(びっくり) 戸倉 ジャスミン

縦に並ぶ? 横一列じゃなくて?

香月 リサ 先生(普段) 香月 リサ 先生

そう、縦。
上から順に、オーナー ─ サブリース業者 ─ 入居者。
上の段の契約がマスターリース契約、下の段の契約が転貸借契約です。

深見 つむぎ(普段) 深見 つむぎ

つまり、オーナーは自分の建物をサブリース業者に「貸して」いて、その業者が入居者に「また貸し」している、という理解で合っていますか。

香月 リサ 先生(笑顔) 香月 リサ 先生

そのとおり。
法律の言葉では「また貸し」を転貸というの。
だからサブリース業者は、二つの顔を持つことになるわ。

雪村 ましろ(普段) 雪村 ましろ

ふたつの顔…? それって、オーナーから見たときと入居者から見たときで、呼び名が変わるってこと?

香月 リサ 先生(笑顔) 香月 リサ 先生

ましろさん、鋭いわ。
オーナーとの関係ではサブリース業者は賃借人。
入居者との関係では転貸人、つまり貸主の立場になります。
同じ業者が、上を向けば借主・下を向けば貸主。

戸倉 ジャスミン(笑い) 戸倉 ジャスミン

つまり一人二役だ! ダブルスのペアで、前衛と後衛を一人でやってるみたいな感じ!

深見 つむぎ(普段) 深見 つむぎ

…その喩え、意外と的確かも。
ちなみに入居者は転借人と呼ばれますよね。

香月 リサ 先生(普段) 香月 リサ 先生

ええ。
そして比べておきたいのが管理受託方式。
こちらはオーナー自身が入居者と賃貸借契約を結んだまま、管理業務だけを業者に委託する形です。
賃貸人はあくまでオーナー。

雪村 ましろ(笑顔) 雪村 ましろ

えへへ、分かったかも。
サブリースは「契約の相手が入れ替わる」、管理受託は「契約の相手はそのままで、仕事だけ預ける」…ですね?

香月 リサ 先生(笑顔) 香月 リサ 先生

完璧よ。
ちなみに賃貸住宅管理業法では、マスターリース契約を特定賃貸借契約、サブリース業者を特定転貸事業者と呼びます。
法律用語と実務用語、両方セットで覚えてね。

確認クイズ

サブリース方式におけるサブリース業者の法的な立場として、正しいものはどれか。

  1. オーナーとの関係でも入居者との関係でも、賃貸人の立場に立つ
  2. オーナーとの関係では賃借人、入居者との関係では転貸人の立場に立つ
  3. オーナーの代理人として、入居者と賃貸借契約を締結する
  4. 入居者との賃貸借契約の当事者はオーナーであり、業者は管理業務を行うにとどまる
こたえを見る

正解: 2. オーナーとの関係では賃借人、入居者との関係では転貸人の立場に立つ

サブリース業者はマスターリース契約でオーナーから賃借する賃借人であると同時に、入居者に転貸する転貸人でもあります。選択肢3の代理や選択肢4の管理受託方式とは、契約当事者が誰かという点で明確に異なります。

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