外壁の劣化は、放置すれば雨水浸入や落下事故につながります。目で見て、手で触れて、音で聴く。その手がかりを覚えましょう。
外壁の仕上げは色々あるわ。
モルタル塗り、タイル張り、サイディング、ALCパネル、コンクリート打放しなど。
ALCは軽量気泡コンクリートの略で、軽くて断熱性が高いけれど吸水しやすいから、防水塗装の維持が命よ。
へえ。
……あっ、この壁なでたら手が真っ白!
それがチョーキング、白亜化ね。
塗膜が紫外線や雨で劣化して、顔料が粉状になって出てくる。
塗り替えを考えるサインよ。
ふぇぇ〜、壁がおしろいしてるみたい。
……ましろちゃん、その表現は答案には書けないよ。
ふふ、印象で覚えるのも立派な戦略よ。
次はクラック、ひび割れね。
幅0.3mm程度以下の細かいものがヘアークラック、それより大きく構造体に及ぶものが構造クラックです。
後者は雨水浸入や鉄筋腐食につながり、より深刻ですね。
壁から白い花みたいなのが出てるの、見たことある。
それは白華現象、エフロレッセンスともいうわ。
セメント中の成分が水に溶けて表面に出て、白く固まったもの。
つまり——
どこかから、水が入っているというサインですね。
ええ、白華は「水みち」の証拠。
ひび割れや目地から水が浸入している可能性を疑うの。
タイルが浮くってのも聞いたことあるじゃん?
タイルの浮きね。
放置すれば剥離、そして落下事故。
だから重要なルールがあるの。
外壁タイル張り等の建物は、竣工などから10年を超えたときは、落下により歩行者等に危害を加えるおそれのある部分について、3年以内に全面打診等の調査を行う必要があるわ。
10年と3年。
よし、数字は覚えた!
調査は、テストハンマーで叩いて音の違いを聴く打診調査が基本。
ほかに、表面温度の差から浮きを推定する赤外線調査もあるわ。
建物の声を、聴いてあげるんだね。
確認クイズ
外壁の劣化および調査に関する記述として、最も適切なものはどれか。
- チョーキングとは、外壁のひび割れ等から白い物質が析出する現象をいう。
- 白華現象(エフロレッセンス)は、外壁に水が浸入していることを示すサインとなる。
- 外壁タイル張りの建物は、竣工から3年を超えたときは、10年以内に全面打診等の調査を行う必要がある。
- ヘアークラックは、構造クラックよりも深刻な劣化とされる。
こたえを見る
正解: 2. 白華現象(エフロレッセンス)は、外壁に水が浸入していることを示すサインとなる。
白華現象(エフロレッセンス)は、セメント中の成分が水とともに表面へ出て白く析出したもので、ひび割れや目地から水が浸入していることを示すサインです。選択肢1は誤りで、チョーキング(白亜化)は塗膜が劣化して表面が粉状になる現象をいいます。選択肢3は数字が逆で、竣工等から10年を超えたときに、3年以内の全面打診等の調査が必要となります。選択肢4も誤りで、躯体に及ぶ構造クラックのほうが深刻に扱われます。