ルールには実効性の担保が要ります。第2章の最後は、違反したときに何が起きるかです。
ここまで学んだ義務を破ったらどうなるか。
まず行政による監督処分ね。
国土交通大臣が行うわ。
3段階と覚えるといいわ。
軽い順に、①業務改善命令、②業務の全部又は一部の停止命令、③登録の取消し。
停止命令って、何年も止められちゃうの?
そこは数字を押さえて。1年以内の期間を定めて、業務の全部又は一部の停止を命ずることができるの。
登録の取消しって、いちばん重いのかな…。
会社が管理の仕事をできなくなるってことだよね。
ええ。
欠格事由に該当することとなったとき、不正の手段により登録を受けたとき、法令や処分に違反したときなどが対象よ。
行政処分とは別に、刑事罰もありますね。
あるわ。
特に重いのが3つ。無登録営業、不正の手段による登録、そして名義貸し。
自己の名義で他人に賃貸住宅管理業を営ませる行為ね。
名義貸しって、要は「看板だけ貸す」ってこと?
そのとおり。
登録制度の根っこを崩す行為だから、重く扱われるの。
これらには1年以下の拘禁刑又は100万円以下の罰金、併科もあり得るわ。
古いテキストだと「懲役」と書かれていますが。
いい指摘ね。
法改正で懲役と禁錮が拘禁刑に一本化されたの。
表記が違っても指しているものは同じ、と理解しておいて。
…罰を受けるのは、悪いことをした社員さん本人だけ?
そこが両罰規定よ、ましろさん。
従業者などが違反行為をしたときは、行為者を罰するほか、その法人又は人に対しても罰金刑を科す。
会社も逃げられないの。
違反を見つける手段も用意されているわ。報告徴収と立入検査ね。
国土交通大臣は業務に関し報告を求め、職員に営業所等へ立ち入って帳簿書類等を検査させ、関係者に質問させることができるの。
ただしこの立入検査の権限は、犯罪捜査のために認められたものと解してはならない。
これは条文にはっきり書かれているわ。
よっしゃ、第2章クリア! ルールがあって、監督があって、罰則がある。
全部つながってるんだね!
確認クイズ
賃貸住宅管理業者に対する監督処分及び罰則に関する記述として、誤っているものはどれか。
- 国土交通大臣は、賃貸住宅管理業者に対し、業務の運営の改善に必要な措置をとるべきことを命ずることができる。
- 国土交通大臣は、1年以内の期間を定めて、賃貸住宅管理業の業務の全部又は一部の停止を命ずることができる。
- 立入検査の権限は、犯罪捜査のために認められたものと解釈することができる。
- 法人の従業者が違反行為をした場合、行為者だけでなく、その法人に対しても罰金刑が科されることがある。
こたえを見る
正解: 3. 立入検査の権限は、犯罪捜査のために認められたものと解釈することができる。
立入検査の権限は犯罪捜査のために認められたものと解してはならないと明文で定められているため、選択肢3が誤り。選択肢1は業務改善命令、選択肢2は1年以内の業務停止命令として認められている。選択肢4は両罰規定にあたり、正しい。