借地借家法は民法の特別法です。適用されるかどうかで結論が180度変わるため、まず「どこに効くのか」を線引きしておきましょう。
借地借家法は、建物の賃貸借と、建物所有を目的とする土地の賃借権などに適用されるわ。
管理士試験では圧倒的に建物賃貸借(借家)側が問われます。
じゃあ駐車場を借りるのは?
青空駐車場のように建物を建てない土地の賃貸借は、借地借家法の対象外。
民法だけで処理します。
建物という要素が入口の鍵になるのですね。
補足すると、使用貸借も対象外でした。
そう。
無償で貸しているなら借地借家法は出てこない。
つむぎさん、よく前回とつなげたわね。
建物を借りていたら、いつでも守ってもらえるのかなぁ…?
そこにもうひとつ穴があるの。一時使用目的の建物賃貸借は、借地借家法40条で借家の規定が適用されないわ。
工事期間中の現場事務所などが典型例ね。
ちょっと待って。
じゃあ契約書に「これは一時使用です」って書けば逃げられちゃうじゃん?
…そこは書き方の問題ではないと思います。
実質で判断されるはずですよね、先生。
そのとおり。
短期間に限って使用する客観的な事情が必要で、文言だけで一時使用にはできません。
ここは真剣に押さえて。
ラベルじゃなくて中身を見るんだ…なんだかちょっと安心した。
そして最大の特徴が強行規定。
借地借家法には「賃借人に不利な特約は無効」と定める条文が並んでいます。
借家では30条がその代表ね。
更新・解約・正当事由の規定に反して賃借人に不利な特約は無効、ということですね。
ええ。
逆に賃借人に有利な特約は有効。
無効になるのは片側だけ、という非対称がポイントよ。
なるほど、片側通行ね! 借りてる人に有利な方向にだけ曲げられる、と。
確認クイズ
借地借家法の適用に関する記述として、誤っているものはどれか。
- 一時使用のために建物を賃貸借したことが明らかな場合、借家の規定は適用されない。
- 無償で建物を貸す使用貸借にも、賃借人保護のため借地借家法が適用される。
- 借地借家法の借家に関する規定に反する特約で、建物の賃借人に不利なものは無効となる。
- 建物を所有する目的のない青空駐車場の土地賃貸借には、借地借家法は適用されない。
こたえを見る
正解: 2. 無償で建物を貸す使用貸借にも、賃借人保護のため借地借家法が適用される。
誤っているのは選択肢2です。使用貸借は無償の契約であり、借地借家法は適用されません。選択肢1は借地借家法40条のとおり正しく、選択肢3は同30条などの強行規定の内容として正しい記述です。選択肢4も、建物所有を目的としない土地の賃貸借には借地借家法が適用されないため正しい記述です。