防火管理者と共用部の安全管理 — 収容人員50人以上と避難経路の確保

共同住宅は収容人員50人以上で防火管理者の選任が必要です。消防計画と訓練、そして共用廊下・避難ハッチを塞がない日常管理を確認します。

編集・検証: 賃貸不動産経営管理士スタディ編集部 公式情報: 一般社団法人 賃貸不動産経営管理士協議会 制作・検証方針

一定規模の共同住宅では、防火管理者を選任し、消防計画を作成しなければなりません。あわせて、共用廊下や避難ハッチなど「逃げ道」を塞がない日常管理が重要になります。

香月 リサ 先生(普段) 香月 リサ 先生

設備を入れただけでは火事から人は守れない。
動かす「人」が要るの。
それが防火管理者よ。

戸倉 ジャスミン(普段) 戸倉 ジャスミン

へえ、マンションにもいるんだ。
管理人さんとは違うの?

香月 リサ 先生(普段) 香月 リサ 先生

別の資格ね。
共同住宅は非特定防火対象物で、収容人員が50人以上になると防火管理者の選任が必要になるわ。

深見 つむぎ(普段) 深見 つむぎ

収容人員50人。
共同住宅は居住者の数で算定しますから、規模の大きい物件はまず該当しますね。

雪村 ましろ(びっくり) 雪村 ましろ

…50人って、けっこうすぐ届いちゃいそう。
20戸くらいで家族が住んでたら、もう超えるよね。

香月 リサ 先生(普段) 香月 リサ 先生

鋭い感覚。
だから実務では「うちは該当しない」と決めつけないこと。
まず収容人員を数える。

戸倉 ジャスミン(普段) 戸倉 ジャスミン

で、その防火管理者って何すんの?

香月 リサ 先生(普段) 香月 リサ 先生

まず消防計画を作って、消防長又は消防署長に届け出る。
そして計画に基づいて消火・通報・避難の訓練を実施する。
ほかにも消防用設備等の点検・整備、火気の使用の監督、避難施設の維持管理ね。

深見 つむぎ(普段) 深見 つむぎ

選任したこと自体も、消防長又は消防署長に届け出る必要があります。

香月 リサ 先生(普段) 香月 リサ 先生

そう。
作って終わりではないの。
訓練を回して、避難経路を保つ。
ここからが管理業者の腕の見せどころよ。

雪村 ましろ(しょんぼり) 雪村 ましろ

…うちのアパートの廊下、自転車とか段ボールが置いてある家があるの。
あれ、だめだよね。

香月 リサ 先生(怒る) 香月 リサ 先生

だめ。
共用廊下や階段は避難経路。
私物を置けば、煙の中を逃げる人がつまずいて、それだけで命に関わるわ。

戸倉 ジャスミン(びっくり) 戸倉 ジャスミン

うわ…。
バルコニーも似た話? うちの実家、隣との境に薄い板があるんだけど。

香月 リサ 先生(普段) 香月 リサ 先生

それが隔て板。
非常時は蹴り破って隣へ逃げる。
それから床にある避難ハッチ。
この2つの前に物を置かないよう、入居者に繰り返し周知するのが管理の仕事。

深見 つむぎ(普段) 深見 つむぎ

入居時の説明だけでなく、掲示や定期的な通知で周知を重ねることが必要ですね。

戸倉 ジャスミン(笑い) 戸倉 ジャスミン

よっしゃ、覚えた! 避難ハッチと隔て板の前は聖域。
物置き禁止!

確認クイズ

共同住宅における防火管理に関する記述として、最も適切なものはどれか。

  1. 共同住宅では、収容人員にかかわらず防火管理者を選任しなければならない。
  2. 共同住宅は非特定防火対象物であり、収容人員が50人以上の場合に防火管理者の選任が必要となる。
  3. 防火管理者は消防計画を作成すれば足り、訓練の実施までは求められていない。
  4. バルコニーの避難ハッチの上は各住戸の専用部分であるから、物を置いても差し支えない。
こたえを見る

正解: 2. 共同住宅は非特定防火対象物であり、収容人員が50人以上の場合に防火管理者の選任が必要となる。

正解は選択肢2。共同住宅は非特定防火対象物で、収容人員50人以上のときに防火管理者の選任が必要です。選択肢1は誤りで、規模にかかわらず必要になるわけではありません。選択肢3も誤りで、防火管理者は消防計画の作成・届出に加え、消火・通報・避難の訓練の実施や避難施設の管理まで担います。選択肢4も誤りで、避難ハッチや隔て板の前を塞ぐことは避難の妨げとなり、放置してはなりません。

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