電気は、電力会社の配電線から建物に引き込まれ、幹線・分電盤を通って各住戸のコンセントへ届きます。引込みの方式と住戸内の配線方式、そして分電盤の中身を押さえましょう。
今日は電気設備。
まず入口の話から。
建物への電気の引込みには、大きく分けて2つの方式があるわ。
えーっ、方式って何? 電気なんて、線をつなげば来るもんだと思ってた!
境目は契約電力よ。低圧引込みは契約電力が50kW未満のとき。
50kW以上になると高圧引込みになって、建物側に受変電設備が必要になるの。
先生、その受変電設備は誰がどこに置くんですか。
オーナーの負担になるのでしょうか。
そこがポイント。
電力会社に部屋を貸す借室方式、独立した建物を貸す借棟方式、敷地内に電力会社の変圧器を置く集合住宅用変圧器方式、そして自前でキュービクルを設ける方式があるわ。
あ…マンションの1階の隅っこに『電気室』って札の付いた扉があるの、見たことある。
あれって…そういうことなのぉ?
まさにそれ。
借室方式の受変電室ね。
ましろさん、よく見ているわ。
次は住戸の中。
配線方式には単相2線式と単相3線式があるの。
単相2線式で使えるのは100Vだけ。
単相3線式なら100Vと200Vの両方が使えるわ。
マジで!? じゃあ古いアパートでIHクッキングヒーターとかエアコンが付かないって、それが理由なの?
つまり、200Vの機器を導入したいなら単相3線式への切替えが前提になる、という理解で合っていますか。
合っているわ。
設備のグレードアップを検討するときは、まず配線方式と契約容量を確認する。
ここは管理業務の実務でも必ず聞かれるところ。
ブレーカーが『バチン』って落ちるのは、電気を使いすぎたとき…だよね。
そう。分電盤の中には、契約容量を超えると落ちるアンペアブレーカー、各回路を守る配線用遮断器、そして漏電遮断器が入っているわ。
漏電遮断器は感電や電気火災を防ぐ最後の砦。
頻繁にブレーカーが落ちる場合は、契約容量の見直しや幹線容量の確認が必要ですね。
ええ。
ただし電気工事士でなければ電気工事はできない。
管理業者が良かれと思って手を出す、なんてことは絶対にダメよ。
よっしゃ、分かった! 電気は必ずプロを呼ぶ。
覚えた!
確認クイズ
住戸の電気配線方式に関する記述として、最も適切なものはどれか。
- 単相2線式では、100Vと200Vの両方の電気機器が使用できる。
- 単相3線式では、100Vと200Vの両方の電気機器が使用できる。
- 単相3線式で使用できるのは200Vの電気機器のみである。
- 配線方式にかかわらず、200Vの電気機器は常に使用できる。
こたえを見る
正解: 2. 単相3線式では、100Vと200Vの両方の電気機器が使用できる。
正解は選択肢2。単相3線式は3本の電線を使い、100Vと200Vの両方が使えます。選択肢1・4は誤りで、単相2線式で使えるのは100Vのみです。選択肢3も誤りで、単相3線式は100Vも使えます。IHクッキングヒーターや200Vエアコンを導入する際は、配線方式と契約容量の確認が前提になります。