給水設備 ― 直結方式・受水槽方式とクロスコネクション

水道直結方式と受水槽方式の違い、絶対に犯してはならないクロスコネクションの禁止、そして簡易専用水道の「10㎥超」「1年以内ごとに1回」。原則と数字を確実に押さえます。

編集・検証: 賃貸不動産経営管理士スタディ編集部 公式情報: 一般社団法人 賃貸不動産経営管理士協議会 制作・検証方針

給水設備は、飲み水の安全に直結する分野です。方式の分類と、衛生を守るための原則、そして数字を丁寧に押さえましょう。

香月 リサ 先生(普段) 香月 リサ 先生

給水方式は大きく二つ。水道直結方式と受水槽方式よ。

戸倉 ジャスミン(普段) 戸倉 ジャスミン

直結って、水道管から蛇口まで一直線ってこと?

香月 リサ 先生(普段) 香月 リサ 先生

直結直圧方式はまさにそれ。
配水管の水圧をそのまま利用するから、受水槽もポンプもいらない小規模向け。直結増圧方式は増圧給水ポンプで加圧する方式で、いずれも水が滞留せず水質面で有利。
ただし停電するとポンプが止まるわ。

雪村 ましろ(普段) 雪村 ましろ

じゃあ受水槽方式は、いったん水をためるんだね。
それってどんな仕組み?

香月 リサ 先生(普段) 香月 リサ 先生

代表の高置水槽方式は、受水槽の水を揚水ポンプで屋上の高置水槽へ上げて、あとは重力で各戸へ落とすの。
停電しても、高置水槽に残った水は使えるのが強みよ。

戸倉 ジャスミン(笑顔) 戸倉 ジャスミン

あたしわかった気がする! 屋上にタンクがあるんだから、最上階の水圧が一番強いんでしょ?

香月 リサ 先生(笑顔) 香月 リサ 先生

惜しいわ。
落差で水圧が決まるから、高置水槽に近い最上階は、むしろ水圧が不足しやすいの。
ほかに圧力タンク方式や、受水槽の水をポンプで各戸へ送るポンプ直送方式もあるわ。

深見 つむぎ(普段) 深見 つむぎ

方式ごとに一長一短なんですね。
ところで先生、衛生面で絶対に外せない原則もありますよね?

香月 リサ 先生(普段) 香月 リサ 先生

ええ、鋭いわ。クロスコネクションの禁止よ。
上水道の配管と、井戸水や雑用水など他の系統の配管を直接連結してはならない。
逆止弁や仕切弁を介する場合も認められないわ。

雪村 ましろ(普段) 雪村 ましろ

……これは、こわい話だね。
飲み水だもん。

香月 リサ 先生(普段) 香月 リサ 先生

関連して逆サイホン作用。
給水管内が負圧になったとき、汚れた水が給水管へ吸い戻される現象よ。
防ぐには、蛇口の先と器具のあふれ縁との間に吐水口空間を確保し、取れない場合はバキュームブレーカーを設けるの。

戸倉 ジャスミン(普段) 戸倉 ジャスミン

吸い戻されないよう、わざと隙間を空けておくのか。
……で、最後に数字があるって言ってたよね?

香月 リサ 先生(普段) 香月 リサ 先生

よく覚えていたわね。
受水槽の有効容量が10㎥を超えるものを簡易専用水道というの。
設置者は1年以内ごとに1回、登録検査機関の検査を受けなければならない。
水槽の清掃も1年以内ごとに1回ね。

深見 つむぎ(普段) 深見 つむぎ

つまり、10㎥「以上」ではなく「超える」——ちょうど10㎥は含まない、という理解で合っていますか?

香月 リサ 先生(普段) 香月 リサ 先生

そこ、大事なところ。
「超える」だから、ちょうど10㎥のものは含まれないわ。
あと受水槽は6面点検——天井・底・周壁の6面すべてを外から点検できるように設置するのよ。

雪村 ましろ(笑顔) 雪村 ましろ

ぐるっと囲んで見られるようにするんだね。
漏水にもすぐ気づけそう。

確認クイズ

給水設備に関する記述として、最も適切なものはどれか。

  1. 簡易専用水道とは、受水槽の有効容量が10㎥以上のものをいう。
  2. クロスコネクションは、逆止弁を介して接続する場合には認められている。
  3. 簡易専用水道の設置者は、1年以内ごとに1回、登録検査機関の検査を受けなければならない。
  4. 高置水槽方式では、高置水槽に近い最上階の水圧が最も高くなる。
こたえを見る

正解: 3. 簡易専用水道の設置者は、1年以内ごとに1回、登録検査機関の検査を受けなければならない。

簡易専用水道の設置者は、1年以内ごとに1回、登録検査機関の検査を受けなければなりません(水槽の清掃も1年以内ごとに1回)。選択肢1は誤りで、簡易専用水道は受水槽の有効容量が10㎥を超えるものをいい、ちょうど10㎥のものは含まれません。選択肢2も誤りで、クロスコネクションは禁止されており、逆止弁や仕切弁を介する場合も認められません。選択肢4も誤りで、高置水槽方式は落差によって水圧を得るため、高置水槽に近い最上階はむしろ水圧が不足しやすくなります。

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