エレベーターの保守契約はFM契約とPOG契約の二択が基本です。機械式駐車場の安全対策、防犯カメラのプライバシー配慮まで、動く設備と付帯設備をまとめて見ていきます。
エレベーターの保守契約には、大きくフルメンテナンス契約——FM契約と、POG契約の2種類があるわ。
ピー・オー・ジー? 何かの頭文字?
パーツ・オイル・グリース。
つまり消耗品ね。
POG契約は定期点検と消耗品の交換までが基本で、それ以外の部品交換や修理は別料金になるの。
対してFM契約は、定期点検・修理に加えて部品交換までを状況に応じて含む契約ですね。
ふぇぇ〜、じゃあFMのほうがぜんぶ入ってるってこと? だったらFM一択じゃないの?
そこが判断の分かれ目。
FM契約は月々の費用が割高になるわ。
その代わり、突発的な修理費が出にくく、予算が読みやすいの。
あー、スポーツジムの月謝みたいなもんか。
都度払いは安い日もあるけど、月額なら計画立てやすいじゃん?
…あ、それ私も似た説明をしようとしていました。
今回はジャスミンさんに譲ります。
やった! つむぎちゃんに勝った!
あらあら、賑やかね。
ただしFM契約でも、乗場扉やかご室の意匠変更、機器の新規取替えといったものは通常含まれない。
「全部込み」と誤解しないことよ。
先生、昇降機は建築基準法12条の定期検査報告の対象でもありますね。
そう。昇降機等検査員や建築士が検査して特定行政庁に報告する。
保守契約と法定検査は別物、ここは混同しやすいから注意して。
…機械式の駐車場も、動くから怖いよね。
子どもが入り込んじゃったら…って考えると。
実際に重大な事故が起きているわ。機械式駐車場は安全装置の維持と、利用者への周知が命綱。
操作方法や立入禁止のルールを、繰り返し伝えること。
設備の話なのに、結局は「人にどう伝えるか」なんだね。
いい着地。
最後に防犯カメラ。
映像は個人情報になり得るから、設置目的や利用ルールを定めて掲示等で周知し、目的外の利用は避ける。
オートロックや宅配ボックスと違って、プライバシーへの配慮が要るの。
確認クイズ
エレベーターの保守契約に関する記述として、最も適切なものはどれか。
- POG契約は、消耗品の交換に加え、すべての部品交換・修理を契約金額に含む契約である。
- フルメンテナンス契約は、定期点検・修理に加えて部品交換までを状況に応じて行う契約で、POG契約より費用は割高だが予算が安定しやすい。
- フルメンテナンス契約には、かご室の意匠変更や機器の新規取替えも当然に含まれる。
- 保守契約を締結していれば、建築基準法に基づく昇降機の定期検査報告は不要となる。
こたえを見る
正解: 2. フルメンテナンス契約は、定期点検・修理に加えて部品交換までを状況に応じて行う契約で、POG契約より費用は割高だが予算が安定しやすい。
正解は選択肢2。フルメンテナンス契約は部品交換・修理まで含むため費用は割高ですが、突発的な出費が生じにくく予算を立てやすいのが特徴です。選択肢1は誤りで、POG契約が含むのは定期点検と消耗品(パーツ・オイル・グリース)の交換が中心で、それ以外の部品交換・修理は別料金です。選択肢3も誤りで、FM契約でも意匠変更や新規取替えは通常含まれません。選択肢4も誤りで、保守契約と建築基準法12条の定期検査報告は別の制度であり、契約の有無で報告義務は免除されません。