預かったお金を混ぜてしまえば、誰のものか分からなくなります。分別管理は、管理業者の信用そのものを支える規定です。
法第16条、分別管理ね。
管理受託契約に基づいて受領する家賃、敷金、共益費その他の金銭を、自己の固有財産及び他の管理受託契約に基づいて受領する家賃等と分別して管理しなければならない。
あ、あたし分かった気がする! つまり大家さんごとに銀行口座を作ればいいんでしょ!
惜しいわ、ジャスミンさん。
半分だけ正解ね。
うぅ…半分って一番モヤモヤするやつ…。
省令が求めているのは2つ。
1つ目は家賃等を管理する口座を、自己の固有財産を管理する口座と明確に区分すること。
会社のお金と、預かったお金を同じ口座に入れてはいけないわ。
2つ目は、どの契約のお金かを見分ける手段ですね。
ええ。その家賃等がいずれの管理受託契約に基づくものであるかが、自己の帳簿により直ちに判別できる状態で管理すること。
帳簿は電磁的記録でも構わないわ。
…あれ? じゃあ、大家さんごとに口座を分けなくても、帳簿で分かればいいってこと?
そこが今日の急所よ、ましろさん。管理受託契約ごとに口座を分ける必要まではないの。
求められているのは、固有財産との口座の区分と、帳簿上での判別。
この2本立てね。
えぇっ、あたしの「大家さんごとに口座」は行きすぎだったんだ…。
補足すると、口座レベルの分離は「固有財産 対 預り金」、契約レベルの分離は「帳簿(勘定)」で行う、という役割分担ですね。
その言い方、そのまま覚えていいわ。お金の器は固有財産と分ける/契約の区別は帳簿でつける。
実務だと、口座に名前がついてるって聞いたことがあるよ。
入居者から家賃を受け入れる口座を「収納口座」、賃貸人に引き渡すまで保管する口座を「収納・保管口座」と呼び分ける整理が使われることがあるわ。
呼び名に惑わされず、法令が求めるのは口座の区分と帳簿による判別だと押さえて。
えへへ、早とちりしたけど、おかげで一生忘れない気がする!
確認クイズ
財産の分別管理に関する記述として、正しいものはどれか。
- 家賃等を管理する口座と、自己の固有財産を管理する口座は、同一の口座で差し支えない。
- 管理受託契約ごとに、家賃等を管理する口座を必ず別々に設けなければならない。
- 家賃等がいずれの管理受託契約に基づくものであるかを、帳簿により直ちに判別できる状態で管理しなければならない。
- 分別管理の対象となる金銭は家賃のみであり、敷金や共益費は含まれない。
こたえを見る
正解: 3. 家賃等がいずれの管理受託契約に基づくものであるかを、帳簿により直ちに判別できる状態で管理しなければならない。
帳簿(電磁的記録を含む)により、どの管理受託契約に基づく金銭かを直ちに判別できる状態にする必要がある。選択肢1は、固有財産の口座とは明確に区分しなければならないため誤り。選択肢2は、契約ごとに口座を分けることまでは求められていないため誤り。選択肢4は、敷金・共益費その他の金銭も対象となるため誤り。