大家さんは「この管理業者だから」と信頼して任せています。その信頼を丸ごと他人に流すことは許されません。
法第15条。
賃貸住宅管理業者は、委託者から委託を受けた管理業務の全部を他の者に再委託してはならない。
えっ、じゃあ下請けさんに頼むのは全部ダメ?
そこは落ち着いて。
禁止されているのは全部の再委託。一部の再委託は、管理受託契約に定めがあれば可能よ。
契約に定めがない一部再委託は、できないということですね。
ええ。
まず契約に根拠があること。
それが出発点ね。
うーん…じゃあ、全部をまるっと1社に出すのがダメなら、3社に分けて出せば「一部の再委託」を3回した、ってことにならないの?
マジで!? ましろちゃん、それ天才の抜け道じゃん?
…その抜け道は、しっかり塞がれているの。
ここは絶対に落とせないわ。管理業務の全部を複数の者に分割して再委託することも、全部再委託として禁止される。
やっぱりダメだったんだね。
判断基準は「分けたかどうか」ではなく、管理業者が自ら管理業務を行っているかどうか、ということでしょうか。
見事な整理ね。
要するに丸投げの禁止。
自らは一切手を動かさず、名義だけ貸して他人にやらせる。
それを止める規定なの。
じゃあ再委託される側は、やっぱり管理業者の登録を持ってないとダメだよね?
ここは意外に思うかもしれないけれど、再委託先が賃貸住宅管理業者である必要はないの。
清掃業者や設備業者に一部を頼むこともあるでしょう?
…でも、それって大家さんから見たら不安じゃない? 知らない業者さんが来るわけだよね。
だからこそ、管理業者は再委託先の業務について責任を負うの。
再委託先を自ら指導監督する義務があるわ。
「外注したから知りません」は通用しないのよ。
責任は元請けに残る。
だから丸投げは禁止される。
筋が通っていますね。
確認クイズ
管理業務の再委託に関する記述として、正しいものはどれか。
- 管理受託契約に定めがあれば、管理業務の全部を再委託することができる。
- 管理業務の全部を複数の者に分割して再委託することは、禁止されない。
- 管理業務の再委託先は、賃貸住宅管理業者でなければならない。
- 管理業務の一部の再委託は、管理受託契約に定めがあれば行うことができる。
こたえを見る
正解: 4. 管理業務の一部の再委託は、管理受託契約に定めがあれば行うことができる。
一部の再委託は、管理受託契約に定めがあれば可能。選択肢1は、全部の再委託は契約に定めがあっても禁止のため誤り。選択肢2は、複数に分割しても全部を再委託すれば全部再委託として禁止されるため誤り。選択肢3は、再委託先が賃貸住宅管理業者である必要はない(ただし管理業者は再委託先の業務について責任を負う)ため誤り。