維持保全の輪郭が曖昧なままだと、登録が必要かどうかも判断できません。何をもって維持保全と呼ぶのかを固めます。
維持保全とは、住宅の居室及びその他の部分について、点検、清掃その他の維持を行い、及び必要な修繕を行うことよ。
むむむ…「維持を行い」と「修繕を行う」で、動詞が2つある…?
よく気づいたわね。
まさにそこが急所なの。
維持と修繕、両方を一貫して行って初めて維持保全になるわ。
では片方だけでは足りない…。
エレベーターの保守点検だけを請け負う業者は、どうなりますか。
維持保全にはあたらないわ。
点検はしているけれど、修繕を一貫して行っていないから。
同じ理由で、定期清掃だけを行う清掃業者もあたらないの。
えーっ、あんなに大事な仕事なのに!?
仕事の重要性を否定しているのではないのよ。
あくまで、この法律の言う維持保全にあたるかどうかの話ね。
あたし、分かった気がする! 掃除だけ、修理だけ、じゃダメで、セットで面倒みる人ってことでしょ?
…あ、それ私も今言おうとしたのに。
二人とも掴めているわ。
対象範囲も確認しましょう。
居室と、居室の使用と密接な関係にある部分。
玄関や通路、階段などの共用部分、電気や水道の設備、エレベーター等の設備も含まれるの。
大事な補足。
修繕を自社の職人が行う必要はないわ。
修繕業者への発注等を行うのであれば、それも維持保全に含まれるの。
手を動かすかどうかではなく、修繕まで責任を持って差配しているかどうか、ということですね。
見事な言い換えね。
だから、入居者からの苦情を受け付けるだけで、維持も修繕も手配しない場合は維持保全にあたらない。
入居者募集のみも同じよ。
…話を聞くだけじゃ、雨漏りは止まらないもんね。
確認クイズ
賃貸住宅管理業法における「維持保全」に該当するものはどれか。
- エレベーターの保守点検のみを行う業務
- 建物の共用部分の定期清掃のみを行う業務
- 居室及び居室の使用と密接な関係にある部分について、点検・清掃等の維持を行い、併せて必要な修繕を一貫して行う業務
- 入居者の募集のみを行う業務
こたえを見る
正解: 3. 居室及び居室の使用と密接な関係にある部分について、点検・清掃等の維持を行い、併せて必要な修繕を一貫して行う業務
正解は選択肢3です。維持保全とは、住宅の居室及びその他の部分について、点検、清掃その他の維持を行い、及び必要な修繕を行うことをいい、維持と修繕を一貫して行うことが必要です。したがって選択肢1・2のように点検のみ、清掃のみを行う場合は維持保全に該当しません。選択肢4の入居者募集のみを行う業務も維持保全ではありません。なお、修繕を自ら実施せず修繕業者への発注等を行う場合は、維持保全に含まれます。